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周回遅れの読書記録:井上ひさし『吉里吉里人』

吉里吉里人_convert_20160626101747

2016年6月28日(火)

読書記録コーナーなんですけど、古い本が多いので、タイトルに「周回遅れの」を付けることにしました。

さ、これで、心おきなく古い本を取り上げられまする〜(笑)。

じゃ、早速。

       *   *   *

井上ひさし『吉里吉里人(上・中・下)』 新潮文庫、1985年(初版1981年、新潮社)

私、井上ひさし氏の戯曲こそ何作か読んでいたんですが、何を隠そう、小説はこれが初めて。
とくに避けていたわけでもないんですが、何となく機会を逸していて、
それでも『吉里吉里人』くらいは読まなきゃなと思って、何年か前に文庫本を買ったんですが、しばらく放置f^_^;)

文字がびっちりで、体力が要りそうだな〜と思って(笑)。

で、何となく、筒井作品からの流れで、そろそろ読もうかなと。

そして、感想…


いや〜、おもしろかった

…でも、長かった

しかし、おもしろかった〜

…でも、長かった〜

       *   *   *

さすがは筒井康隆氏と盟友関係にあっただけあって、実験的手法の総合デパート。
という以上に、私が読んだ筒井作品でそれぞれ試みられていた実験を、この1冊で全部やっちゃった的な。
日本語表現の可能性、小説の可能性について、これでもかと挑戦しています。

しかも、実験のための実験ではなく、ちゃんと大衆娯楽小説として成立させていて、電車のなかで吹き出しそうになったこともしばしば。

       *   *   *

そして驚いたのが、発表当時(単行本として1981年、連載はその前から)の日本の政治状況が、30年以上も経った今日でも、ほとんど変わっていない。
だから、作品中で風刺・批判されている内容は、ほぼ今日でも当てはまる…もしかすると、もっと悪化している。

で、気づくこと…、

井上ひさし氏って、どんだけ勉強してたんだよ(涙)。

そりゃ、遅筆にもなるよな。
(それだけじゃないらしいですけど(笑))

       *   *   *

そんなわけで、大満足…という以上に、遅ればせながら井上作品をもっと読みたいと思っているんですが、本作で1つだけもの足りないな、と思ったのは、ラストシーン。

百姓一揆のアナロジーで全体を締め括るのなら、最後はやっぱり虐殺で終わるべきだと思うんですよね。
働き手がいなくなったら困るから皆殺しにはしないけど、
見せしめとして、うんと恐ろしい殺し方をする。

首脳たる老人たちはもとより、おんな子ども…なかでも、あの小学生たちが次々と殺されるシーンを描写してこそ、本作は完結すると思いました。

ま、個人的な好みの範疇を出ませんが。


簡単ですが、以上でおしまいm(_ _)m
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