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おすすめ絵本91:キツネ

キツネ_convert_20160313095010

2016年3月13日(日)

風邪をひいてしまいまして(>_<;)

これは、会社の同僚由来なのか、嫁さん由来なのか、電車で隣に座ってマスクもせずにゴホゴホ咳き込んでいたあのクソオヤジ由来なのか(私はマスクしてましたけどね、花粉症ですし)と、しても詮無い犯人探しをしながら1週間を過ごしていました。

最悪だった金曜日は、微熱状態で鼻水&悪寒と闘いながら業務を遂行。
どうにか熱が下がった昨日は、午前中に家族で図書館、午後から仕事へ。

体調がそこそこ戻ってきた本日は、これから娘のお古の自転車に補助輪をつけて息子用に改造。
(「〜つけて」と言っても、自転車屋さんにやってもらうんですが)
午後は、ホワイトデーのお菓子作り(こちらは後日、ブログに書こうかと)の予定。

   *   *   *   *   *

さっ、そんななかでも続きます、おすすめ絵本のコーナー

◎894『キツネ』マーガレット・ワイルド/文 ロン・ブルックス/絵 寺岡㐮/訳、2001年10月10日、BL出版、1600円(Fox, text by Margaret Wild, illustrations by Ron Brooks, Allen & Unwin, 2000)

<あらすじ>

山火事が起こった。

焼けた森から、1匹のイヌが灰を蹴って走ってくる。
口には、1羽のカササギをくわえて。
川辺の岩陰でそっと降ろされたカササギは、お礼も言わず、炎で焼き失われた片羽根を見て、なげやりに言う。
「どうせもう、二度と飛ぶことなんてできないんだわ!」

「そうかもしれない」
イヌはつぶやいた。
「ぼくは片目を失った。でも、ちゃんと生きてみせる」

イヌは、カササギを背に乗せると、力いっぱい走り出した。
やぶを抜け、ユーカリの林を通り、つげの茂みをくぐり、青空いっぱいの草原で、イヌとカササギは風を切って走った。

なんて気持ちがいいんだろう!
カササギは叫んでいた。
「飛んで! もっと飛んで!」

そして、

カササギはイヌの瞳になり、
イヌはカササギの翼となった。

       *   *   *

ある日、キツネがやってきた。
カササギは警戒したが、イヌは喜んで迎えた。

夜になると、ねぐらにキツネの匂いが満ちた。
仲良したちへの妬みや羨み、独りぼっちの誇りと悲しみが、ごちゃまぜになったような匂いだった…。

       *   *   *

ある夜更け、イヌが眠っているすきに、キツネがカササギに囁いた。
「オレはイヌより早く走れるぜ。風より早く走れるぜ。オレと一緒に行こうじゃないか」
カササギは断った。
「イヌさんを置いては行けない。私は彼の瞳、彼は私の翼。」

       *   *   *

次の日、またキツネがカササギに囁いた。
「飛ぶってことを覚えてるかい? 本当に飛ぶっていうことをさ。」
カササギは首を振った。
「イヌさんを置いては行けない。私は彼の瞳、彼は私の翼。」

でも、その日、カササギはイヌの背に乗りながら考えた。
「こんなのって、飛ぶのとは違う。ぜんぜん違うっ!」

       *   *   *

次の日の夜明け、三たびキツネが囁きかけると、
カササギは、ついに応えた。
「…いいよ」

キツネは、カササギを背に乗せると、走りに走った。
その速さに、カササギは有頂天になった。
「これこそ、飛ぶっていうことよ!」

       *   *   *

キツネは、森を抜け、ほこりっぽい野や沼地を越えて、やがて、焼けつくような赤い砂漠に行き着いた。



そして、

まるで虫でも払いのけるように、

カササギを振り落とし、

ゆっくりと立ち去って行った。

「これで、おまえもあのイヌも、独りぼっちがどんなものかを味わうだろうさ」

       *   *   *

失われた羽根の付け根が暑さでうずいた。
体が焼けこげ、消えてしまいそうだった。

「このまま死んでしまえば、かえって楽かもしれない…」

そう呟いたとき、

カササギの目に、ふっと、

独りぼっちになったイヌの姿が浮かんだ。

そして、カササギは…

<感想など>

こんな話を書いていいのかっ

と思うくらいに、壮絶な物語です。

先日、このコーナーを始めてから読んだ絵本が900冊を越えたんですが、
ここまで読み続けられた理由の1つは、
こんな具合に、ときおり、
ものすごく濃厚でエッセンスが凝縮されたパワフルな物語に出会えるからだと思います。

「短い物語」のなかには、
たしかに、単純だったり拙かったりするものもありますが、
一方で、徹底的に削ぎ落とされ、洗練され、
その内部にとてつもないエネルギーを溜め込んでいるものもあります。

そんな物語に出会ったとき、
私は、圧倒されながらも、触発され、鼓舞されます。

それらキラ星の物語たちと出会わなかったら、
前回の『彼理坂奇譚』も書けなかったんじゃないかとさえ、思います。

       *   *   *

あ、それから、

「大人はともかく、こんな負の感情に満ちた物語を子どもに読ませるのは、どーなのよ」

というご意見もあろうかと思いますが、

それについてはモーリス・センダックの絵本論と重ねて書きたいので、また後日(ずっと先かもf^_^;)

   *   *   *   *   *

さっきから、自転車を楽しみしている息子が、

「おとうさん、いついくの

「まだ、いかないの

「もうすぐだよね

と、しつこく部屋を覗きにくるので、そろそろ自転車屋さんに行ってきま〜す(笑)。

ではでは、今日はここまでm(_ _)m


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