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観劇日誌:黄金のコメフェス2015 チョキチーム

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2015年8月31日(月)

先日、ジャックと飲んだって話を書きましたが、実はその2日後にも会ってまして、
――書く順序はずいぶん前後してしまいましたが――
去る22日(土)、劇団鋼鉄村松の舞台を一緒に観てきました。

黄金のコメディフェスティバル2015
於:シアター風姿花伝(中落合)

<チョキチーム>

劇団鋼鉄村松『滅亡のコメディア』
作・演出:バブルムラマツ

スズキプロジェクト ヴァージョンファイブ『隠 ザ クローゼット』
作:石田明・廣瀬はつき
演出:すずきつかさ

   *   *   *   *   *

この日はフェスティバル開会式を含めて3日目、チョキチームの初日。

そう、初日。
稽古も(たぶん)不足気味、ベテラン劇団員の脱退と新メンバー加入、
客の半分は相手劇団目当て、という緊張感のなかでの演技だったのではないか、
ボス氏のブログを読んでいても徐々に手応えをつかんでいるようで、
その後はきっと良くなっているんじゃないか、

という期待を込めて…、

という前提で書きますが…、

え〜とですね〜…

今まで観た鋼鉄村松の舞台のなかで、一番つまらなかったです…(>_<;)

       *   *   *

まず、本がイマイチ。
魔術師・バブル氏の作品にケチをつけるのは畏れ多い気もしますが…、設定が退屈。

要するに、
冷戦下の某国大統領と某連邦書記長とが(両側近を交えつつ)ホットラインで会話するという話で、
一方が核のボタンを押しちゃった()がゆえの極限状態を用いたシチュエーション・コメディ。

…仕掛けが、これ1つしかないんですよね。
時間も45分、役者も少なかったのかもしれませんが、やはり、

「そのうえガッキーン
「おまけにグッファンッ

という具合に()極限状況を高める条件を重ねていかないと、
客の予想を上回る展開にはもっていけないんじゃないかと。
SDIネタでは、初期設定の延長線上にあるので、飛躍が生じない。

逆に言うと、たったこれだけの仕掛けしかないのに、それなりに起承転結をつけてしまうのは、
作家の力量というか技術というかセンスというか、とにかく「さすが」で、

「なるほどっ」「そうきたかっ」「美しいっ」と唸らせる展開が後半だけで数か所もあり、
そこそこ観られてしまう。

それだけ小枠レベルの展開は充実しているのだから、
大枠レベルの仕掛けがあと2つくらいあれば、
相乗的にかなりおもしろくなったんじゃないかなぁと。

       *   *   *

ただねぇ、

これは言っても詮無い話だから、

言っちゃいけないんだろうな〜、

でもな〜、

やっぱりな〜、

というわけで、言っちゃうんですけど…、


大統領はベス氏の役ですよね〜。


タラレバの話はホンッと申し訳ないんですけど、

彼の個人技があれば、
序盤の冗長なシーンも、後半の極限状況も、
しっかり魅せられたんだろうなと。

だから、この本で十分に成立したんだろうな。

本作品の主人公は、(2トップではあっても)やはり大統領です。
初期設定における彼の動機(物語の起点)が弱いだけに、
観せるべきは、状況に押しつぶされていく彼の姿。

ここ、すごく大事なところで、
書記長の側の極限状態を描くのは比較的簡単、かつ仕掛けとしてはやや凡庸、
しかし、それ以上に大統領の極限状況を描くところが本作のキモ。

だから、その過程をしっかり描かないと、この作品はちっともおもしろくないし、
卓越した<シチュエーション>・コメディにならない。

ぶっちゃけ、
役者としてボス氏のパワーがバブル氏を圧倒してしまっていたことが、
本作品失敗の最大要因だと思いました。

そう、ボス氏は、私が過去に観た彼の出演作(客演含む)中でも最高に素晴らしかった。
もちろん、<隠れ>ボスファンとしての私の贔屓目もあろうかと思いますが、
それを差し引いても、彼は持てるすべてを発揮して、作品を担おうとしていたと思います。

ですので、彼の大技小技、役者としての魅力を存分に堪能できたという意味ではよかったんですが…、

ですが…

非常に残念なことに、

失礼ながら(ホント、ごめんなさいm(_ _)m)、

彼は、作品の主題を担うタイプの役者ではなかったぁ〜

…と思えて仕方がないのです。
(そりゃま、作品によるんでしょうけど)

あれほど多彩でパワフルな演技をするボス氏の頭をグイッと抑え付け、飛び道具に変えてしまう、
圧倒的存在としてのベス氏がいたからこそ、遊軍としてのボス氏が活かされていたのではないか。

言い換えればですね、

絶対のエースストライカーとしてベス氏がいて、
そこにMFたる個性派客演陣が多彩なキラーパスを蹴り込み、
その背後をベテラン劇団員たちDFが地味ながら堅固に守っているからこそ、
ボス氏&バブル氏が自在にオーバラップしたり、ポジションチェンジしたりすることができたのではないか、
そして、
それこそが、鋼鉄村松のおもしろさの秘訣だったのではないか。

ベス氏不在も今回で2作目となり、ふと、そんなことに気づいたわけですが、
そこで、もう1つ気づくのは、去っていった(or 休んでいる)劇団員の方々は、
登場人物の<>を深めていくタイプの芝居は必ずしもしなかったけど、
作品内での<役割(ポジション)>は実によくふまえていたな、と。

それに対し、今作では
ボス氏&バブル氏が2トップを形成しながら、ともにエースの役割を担いきれず、
それ以上に、
2人をアシストするはずの他の役者たちが…
(<役>については、さておき)
<役割>に対して無頓着というか、
とにかくボールに走り寄るばかりで、フォーメーションが感じられない。

   *   *   *   *   *

鋼鉄村松の次回公演は11月、同劇団が誇る傑作の1つ(ジャック談)でもある「仮面マタドール(レプリカ)」の再演とのこと。

ぜひ期待したいと思います。


あ、もう一方の「スズキプロジェクト〜」ですが、役者さん(芸人さん)たちが次々と登場して、ネタみせしながらボケ倒し、主人公が1人でツッコミ続けるというパターン。
全体にもさもさっとしてて、芝居というより、コント、というか、小ネタをつないでる感じですが、そういうものとして観れば、そういうものとして楽しめると思いました。


さてさて。
昨日30日(日)は同フェスティバルのぶっ通しスペシャル&授賞式、
結果はどうだったでしょうか
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