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ショーン・タン『見知らぬ国のスケッチ——アライバルの世界』

見知らぬ国のスケッチ_convert_20150620100213

2015年6月20日(土)

創作論関係の本をこのブログの「本(一般&マンガ)」と「絵本&童話」とのどちらのカテゴリに入れるべきか、ちょっと迷ってたんですが、後者は創作された「作品」のみとし、「論」や「技法」は「本(一般)」に入れることにします。
(ま、どうでもいいと言えば、どうでもいい話なんですがf^_^;)

で、ずいぶん前にこんな本を紹介したんですけど、ここで紹介する本書はその創作過程を解説した本です。

『見知らぬ国のスケッチ——アライバルの世界』
ショーン・タン著/小林美幸訳、2014年3月30日、河出書房新社、1800円

       *   *   *

まず、本書の構成は、
-----------------------
イントロダクション
帰属意識
リサーチ
長い旅路
新しい街
言語
コンパニオン・アニマル
住まい
模型
完成図
-----------------------
となっていて、要するに、

コンセプト
準備作業
物語の流れに沿った説明
物語を構成するパーツ

のそれぞれについて、膨大なスケッチとともに解説しています。

まさにメイキング本で、この類い希な作家が、いかなる契機でもって何を着想・構想し、どのような手順で何を組み立てていったのかが、詳細に示されます。

物語がどのように生まれうるのかに関心を持つ身としては、大変参考に…というのもおこがましいのですが、いやもう、勉強にもなり、ビリビリと刺激を受けました。

       *   *   *

紹介したいところはいっぱいあるのですが、私が解説していくのは、ちょっと手に余る仕事でもあり…、

心に残った文章から、1か所だけ引用したいと思います。

本書の着想の起点にある「移民」たちが、新たな街に到着し、コミュニティを形成していく過程を説明している箇所にて…
-----------------------
…多種多様なバックグラウンド――わかりやすいものも、そうでないものもある――を持つ人々が、多文化社会で仲良く共存している。暗黙の前提として、この街に暮らす人々は全員が移民で、ひとりひとりが苦難とそこから立ち直った人生の物語を持っている。彼らは力を合わせ、理想主義と歴史的教訓に基づいた世界を築いた。彼らはつまり、他者への寛容や思いやりや柔軟性を失うと、何が起きるか、わかりすぎるほどわかっている人々の共同体なのだ。
(赤字による強調は本間宗南による)
-----------------------

ここに、柔らかくてユーモラスな絵の背後にある、緊張感や不安感、居心地の悪さの理由が見えたような気がしました。

ほんとに、ちょっとだけのご紹介で恐縮ですが、

これでおしまい。

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