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観劇日誌:劇団enji「花影」

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2015年3月22日(日)

去る金曜日(20日)、ヤマ場を迎えているはずの仕事を放り投げて、観に行っちゃいましたf^_^;)

   *   *   *   *   *

劇団enji 「花影」
作・演出:谷藤太
於:OFF・OFFシアター(下北沢)

スーさんこと鈴木浩之さんが出演する舞台、こちらの劇団はこれで3回目の観劇(たぶん)。

<あらすじ>

もしかして、書いちゃいけないかな?
劇団のHPにも、チラシにも、当日パンフにもストーリーに関する情報が一切ないんですよね。
29日(日)まで演っているしなぁ。

ま、いいか。
ちょっとだけ。
ですので、以下、知りたくない人は読まないでくださいねm(_ _;)m

       *   *   *

舞台は、認知症専門の介護施設。
淳之介(スーさん)は、認知症の妻・冬子をこの施設に入れる。
一人娘の弥生はすでに結婚しており、これまでは淳之介が冬子の面倒をみてきたが(いわゆる老老介護)、淳之介も長期入院することになり、世話をできなくなったため。

施設には、さまざまな過去と家族をもつ人々が入所しており、
それぞれが一歩一歩、戻ることのない階段を昇っていく。

そんな老人たちと家族の思いを綴る群像劇。

…ここまで、にしておきます。

<感想など>

設定が分かったとたんに何が描かれるのかも予想できてしまうため、(重要かつ普遍的だけれども)扱うのが難しいテーマ。
それを正面切って取り上げられるのは、脚本家さん自身の「今現在自分の抱えている問題」(チラシより)でもあるからでしょう。

私には(今のところ)そうした経験がないので、観客としても、本当には実感をもてず、類似の経験を拠り所にして観ることになります。

というわけで、感想も、正面から向き合ってはいないのですが、ご容赦をm(_ _)m

       *   *   *

前半は、申し訳ないのですが、「どこへ行っちゃうのかなぁ」という不安な感じ。
なんでしょう、シーンや会話がブチブチ切れていて、3家族の物語が「織りなされていく」雰囲気を感じさせない。
脚本の問題か、演出の問題か、役者の演技の問題か?

観劇後の岩井さんとの感想交換では、

ま、初日だからね

という結論に落ち着きました(笑)。

       *   *   *

しかし、後半からググッと引き締まってきます。
役者が温まってきて、演技が絡み合い出したからかもしれませんが、私は脚本を評価したい。

ささやかな希望と落胆、
また、
わずかな喜びと失望…

それを、これでもか、これでもか、と繰り返します。
ホッとしたところへ、ナイフを突き刺される。

これが現実だ
甘いエンディングを期待するな

と言われているような気がしました。
(もっとも、介護経験者が観れば、「こんなの甘っちょろいよ」と思うのかもしれませんが)

いずれにせよ、私は大いに揺さぶられ、満足して劇場を出ることができました。

       *   *   *

最後に一言。
スーさんはやっぱりスゴかった。

目の前にある現実は、あまりに厳しく酷く、どこにも希望を見出せない。
受け入れるには辛すぎる、残りわずかな未来を何とかして受け入れようとする男。

現実に打ちのめされ、苦しさに魅入られたように立ちすくむ娘とは対照的に、
自身が壊れそうな一歩手前で、
「こんなこと、どってことない。そうだ、どってことないんだ」
と懸命に、受け流そうとする男。

ガードを打ち破るような左ストレートに右フックを次々とくらいながら、
ポーズだけのスウェイで、うまく交わしたような薄ら笑いを浮かべる。

そんな、ギリギリの狂気を内包した男を、飄々と演じていたように思えました。

       *   *   *

極端な役作りや派手な演技は一切しないのですが、
その人物をよくつかんでいて、「静かに作り込んでいる」といった印象。

「その板の上で生きてほしい」というバカの一つ覚えみたいなことを私は言うわけですが、
生きるってことは、
過去を抱え込むってことであり、
いつしか身にこびりついてしまった何かが、毛穴からにじみ出るってことだよなぁ、

と、彼の演技を観ていて、つくづく思いました。



ん、褒めすぎ

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