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ボリショイ・バレエ「ドン・キホーテ」

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2014年12月7日(日)

昨日のつづき。

熟女2人とバレエ鑑賞っていう。
何となく、年1回の恒例行事となりつつあります。

ボリショイ・バレエ「ドン・キホーテ」
於:東京文化会館(上野)

音楽:ルードヴィヒ・ミンクス
原振付:マリウス・プティパ / アレクサンドル・ゴールスキー
改訂振付:アレクセイ・ファジェーチェフ(1999年版)
出演:キトリ:エカテリーナ・クリサノワ
    バジル:ミハイル・ロブーヒン
    エスパーダ:ルスラン・スクヴォルツォフ
演奏:ボリショイ劇場管弦楽団

もちろん、この演目を観るのは初めてです。

       *   *   *

『ドン・キホーテ』といえば、セルバンテス。
一説には、世界で聖書の次に読まれているとも言われる世界文学史上の傑作。

…と言われているわけですが、実は…私、あまり好きじゃありません。

だって、頭のおかしな老人が妄想に取り憑かれて、まったく荒唐無稽なことをやらかしまくるって話じゃないですか。
で、最後は、「ああ、バカなことをしていた」って、しごく当たり前な反省をしちゃって。

社会風刺なので、同時代の人々や、文化的基盤を共有しているヨーロッパの人々が楽しめるというのは、まあ、そうかもしれませんが、私はちっとも共感できません。

もちろん、これは明らかに私の嗜好の問題であって、だから『トリストラム・シャンディ』も嫌い。
風刺文学でも、スウィフトなら創造性を感じられるのですが

しかも、あれがバレエになる
あんなダラダラした話をどうやって

       *   *   *

…と不思議に思い、軽く予習してみると、やはり原作とは相当違っていて、要するにキトリという娘の結婚を中心にした話になってます。
原作では、後編にチラッと出てくるエピソードなんですが、まあね、バレエで老人の騎士なんてやってもウケないし、ほかにロマンスらしいロマンスもないし…

なんだか、
端役だったはずの地味な娘を引っ張り出して主役にし、
むりやり悲喜こもごもの恋愛劇に仕立て上げた…

だったら、『ドン・キホーテ』じゃなくていいじゃんっ

というのが事前の率直な印象でした。

       *   *   *

そんな私なので、正直、あまり期待せずに行ったのですが…


おもしろいっ


なんだこれはっ、
極上のダンス・エンターテインメントになっちゃってるじゃないですか。

       *   *   *

個人的には、第1幕で心奪われてしまいました。

活気に満ちたバルセロナの街。
宿屋の美しい娘、キトリ。
貧しい床屋の息子、バジル。
愛し合う若き2人の仲を、キトリの父ロレンソは認めず、娘を金持ちの貴族ガマーシュと結婚させようとする…

そんな物語の基本設定を分かりやすく伝えながら、ソロあり群舞あり、色とりどりの美しい衣装のダンサーたちが華やかに踊り続けます。

なかでも、キトリのバリエーション(あの、扇を持った踊り)は、第3幕のバリエーションとともにコンクールなどでよく使われるそうですが、とにかく「美しいっ」の一言。

若いダンサーがキトリに憧れるのも、よく分かります。

第2幕は、
ジプシーたちの群舞と、メルセデスのソロ、それから
森の精たちの群舞と、キューピッド、森の精の女王、およびドゥルネシア(キトリと2役)のソロ
が印象的。

そして第3幕は、キトリとバジルの結婚式なんですが…、

これはもう、競演あるいは舞踏合戦(笑)で、みんなが「これでもかっ」とそれぞれの美しさ、力強さ、技術力、その他もろもろを見せびらかし合います。

       *   *   *

というわけで、ダンスを堪能したい人も大満足、私のようなド素人でも楽しめる、というプログラムでした。

が、

やっぱり、これ、ドン・キホーテじゃないと思うんですけど…。
というより、ドン・キホーテはいらない、
という以上に、ドン・キホーテが動き始めると興醒め(ヒドすぎ)。

無理やり風車に突っ込んでますけど、いらないでしょ、あれ。

自分がダンサーだったら、演りたくないなぁ、あれ。
ついに踊らなかったし、道化役なら、サンチョ・パンサのほうがよほど見せ場もあったくらい。

       *   *   *

そりゃね、相手はクラシックの名作なので、私がストーリーにイチャモンつけたって意味ないんですけど…、

あれ、もう、『ジゼル』みたいに『キトリ』にしちゃえばいいじゃないですか。

で、

1. バルセロナの広場:恋する2人、阻む父、駆け落ち

2. 居酒屋:発見され、危機一髪で再逃避

3. ジプシーたち:愛の試練1

4. 森の妖精たち:愛の試練2

…って具合に逃避行を重ね、最後にめでたく


5. 結婚式:愛の成就

というメイン・ストーリーがあって、そこへ花を添えるべくエスパーダ(闘牛士)&メルセデス(ジプシー女)コンビの恋の駆け引きを絡ませる…

くらいでまとめたほうが、ずっと簡潔&明瞭になると思うんですよね。

『ドン・キホーテ』からの「スピンアウトもの」ってことで、もう、ドン・キホーテとドゥルネシア姫は、無しでいい…



そう思ったのは、…私だけ


<おまけ>

いま、上野の森美術館で「進撃の巨人」展をやってるんですよね。

仕事なんかしないで、そっちを観に行っちゃおうかとも(一瞬だけ)思ったんですが、
私、あまり詳しくないので、観ても面白さがわからないだろうと、行くのを止めました。

でも、1月下旬までやってるそうなので、いくらか予習できたら観に行ってもいいかな〜。

で、そんな関係でしょう、駅前近くのビルで何かイベントやってました。
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コメント

ドン・キホーテ

違います。むしろきーちゃんは好きなんじゃないかと思います。
ドン・キホーテは狂っているんじゃないです。世の中を誠実に見ているんです。世の中を分かっている風に見ている(ように見せかけていて、一般的な意見_感覚_を代表しているように見える)サンチョパンサの方が間違っている、という、セルバンテスの社会風刺の物語です。
物語屋(というのにも思うところはありますが)と言っているきーちゃんが、そんなことを言うなんて…。
ドン・キホーテは奥が深いですよ。
2014-12-07 23:56 | すずきこーた #B8KGBCP6 | URL [ 編集 ]

あら、弱りましたね

ども、お久しぶりです。
コメント、ありがとうございます。

え〜とですね、それはおそらく、こーた君のみならず世界的な正論だろうと思うので、正面から反論する言葉を私は持たないですし、
なおかつ、「奥が深い」と言われているのに、好き嫌いで応えるのは単なる「逃げ」になってしまってカッコ悪すぎなんですが…、

でも、思ったままを言うと、

え〜、だから、それって、おもしろい〜?


ってことなんです。

誠実(あるいは純粋、あるいは無垢)な目線から現実社会の常識、美徳、風潮その他を批判・風刺するために、狂人、無知者、知的障害者、子どもなどの設定を使うことは、よくあります。
ほかにも、酔人の放言・暴言や犯罪者の非社会的言動によって社会常識や個人の内面に潜む普遍的な問題に揺さぶりをかけるというのも、類似の道具立てだと思います。

ただ、そういう仕掛けを採用することに、私はけっこう慎重でして、なぜかというと…、あんまりおもしろいと感じないから。
(「慎重」とか「あんまり」ってのは、曖昧な表現ですが、まあ、「絶対」じゃないですし、つい先月も知的障害者を主人公とした舞台を観て、表面上の病的な言動にもかかわらず、とてもまっとうな感性を描いていて、普遍的メッセージを上手に伝えてるなと思った…といった経験はあるので)

「一見、突拍子もない言動のなかに潜む日常性や普遍性」を読み取ることはできるとしても、それを楽しめるかどうかは、冒頭に提示される「大きなウソ」を受け入れられるかどうかに依存してしまうわけで、「騎士道物語を読みすぎて」「妄想に取り憑かれた」ので、こんな行動をとりました…という設定と説明は、そこで描かれているものの如何にかかわらず、情報として「承知」することはできても、のめり込めない…

うまく言えてないかもしれませんが、

たとえば、私が物語をつくるときには、どちらかというと、一見、きわめて常識的な人間の常識的な行動を物語の起点にしたい。


…え〜と、というところから、「たとえば、あの作品/この作品」など連想が膨らみますし、それに絡んで「特殊性」と「個性」の境界線など言及しておきたい点もあるんですが、ちょっとまとまりそうもないので、後日、どこかで、酒でも飲みながら、ということで、いかがでしょうm(_ _)m

2014-12-09 01:12 | 本間宗南 #- | URL [ 編集 ]

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