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おすすめ絵本10:もりの おくの おちゃかいへ

おちゃかい1

2012年5月3日(木)

私は主にストーリーを勉強しようと絵本を読んでいるわけですが、とはいえ、絵本の魅力を左右する大きな要素として、もちろん「」を忘れてはいけません。

そこで今回は、あまりに魅力的な絵に、つい手に取ってしまったこちらを選んでみました。

◯37もりの おくの おちゃかいへみやこし あきこ作、2010年11月、偕成社、本体1,200円

<あらすじ>

主人公の少女はキッコちゃん。

ある冬の日、お父さんはケーキを持って森の向こうのおばあちゃんの家へ。
ところが、お父さんたら、肝心のケーキを忘れて出かけてしまいました。

今から追いかければ、間に合うかも

キッコちゃんがケーキをもって追いかけて行くと、遠くに大きな背中が。

あ、お父さん

と、そのとき、キッコちゃんは降り積もった雪に足を取られて転んでしまいます。

ああ、大事なケーキがっ

でも、泣いている暇はありません。
キッコちゃんは、ケーキの箱を拾うと、急いでお父さんを追いかけます。

すると…

お父さんは、森の中の館へ。

後を追って、キッコちゃんが入ってみると…
おちゃかい2

なんと、館の中では、動物たちが歌ったり演奏したり、賑やかにお茶会をしていました。
キッコちゃんを見ると、動物たちは大歓迎 すてきなお茶とお菓子でもてなしてくれます。

そうだ、おばあちゃんにケーキを届けなきゃ でも、肝心のケーキが…

キッコちゃんの話を聞いた動物たちは、「それなら」と、手作りケーキを一切れずつ分けてくれました。

まあるく並んだ、色とりどり&大きさもさまざまなケーキ
木の実もたっぷり、おいしそう


さあ、でかけよう
おちゃかい3

動物たちの行進の始まり。太鼓を叩くもの、バイオリンを弾くもの、あわせて踊るもの…
白銀の世界に、動物たちの演奏する楽器の音色が響きます。

キッコちゃんは、動物たちに導かれて、おばあちゃんの家が見える坂の上に。

おばあちゃ〜ん

おや、1人でここまで来たのかい?
え?

キッコちゃんが振り返ると、そこにはもう、動物たちの姿はありませんでした。



家に入り、ケーキを見たおばあちゃんとおとうさんは、驚いたり喜んだり…。

<感想など>

<ストーリー>
森の中に入って不思議な世界へ迷い込む…というのは、民話・伝承・おとぎ話などでおなじみの設定、ストーリーもどちらかと言えば、シンプルで淡々と進んでいきます。

個人的には、もう一息、展開にひねりが欲しくなったり、転換点に「ひっかかり」が欲しくなったりしまして、たとえば、転ぶ瞬間(ケーキが台無しになる)や、館に入る瞬間(動物たちとの遭遇)など、ストーリー上の重要ポイントにもう一つアクセントを置いてくれると、読みながらハッとしたり、ドキドキしたりできるのになぁ、と思いました。

<アイテム>
ただ、ストーリー展開のフラットさを補ってくれるのが、キーアイテムである、ケーキ楽器

だいたい、「ケーキと楽器」という組み合わせ自体が素敵でしょ。このアイテム2つを配置した時点で、この物語は成功と言っていいのじゃないかしらん。
ともて印象的なアクセントになっていると思います。

<アクセント>
そしてそして、本作品を特徴づけていると同時に、最も重要なアクセントになっているのは、このタッチと「」です。

絵の素養も知識もまったくない私ですが、(これは木炭画というのでしょうか)モノトーンを基調にして要所要所に色が使われています。

本作品を読む前に『たいふうがくる』(BL出版、2009年)
たいふうがくる


も読んでまして、こちらは、台風が来る前の(多くの人がかつて経験したであろう)ちょっとしたドキドキ感・興奮が描かれているのですが、タッチは同じでも、私は『おちゃかい』の絵のほうが心に響いてきます。

なぜだろう、と考えていたのですが、もしかすると、この冬景色がモノクロームの色調にぴったりきているからじゃなかろうか、と思い当たりました。

つまり、墨色も重要なのですが、この「」が作り出す世界が非常に美しく、のみならず、それが館の中とうまいコントラストにもなっていて、作者の持ち味が目いっぱい活かされている、…のではないか。

どうでしょう

絵本大賞>
で、私としては、「いいもの、見つけたっ」的気分でいたのですが、こんな印象的な作品が世に知られていないはずもなく、みやこし氏のサイト

http://miyakoshiakiko.com/

*トラックバックの仕方がよくわかりません。ちゃんと通知できてなかったら、ごめんなさいm(_ _)m

を見ても分かるように、数々の輝かしい受賞歴。
そして、先日、職場で回覧されてきた業界紙を読んでいて、

おおっ
新文化20120322絵本大賞
『新文化』2012年3月22日号

2012年日本絵本賞 大賞を受賞されていました。

<新作>
いやぁ、お恥ずかしながら、まったくの「新大陸発見」状態

偉そうなことは言えませんが、今後、この明暗をうまくシーンに織り込んだストーリー作りを期待したいと思います。たとえば、たれ込めた雲を突き抜け雲上へ…、あるいはトンネルを抜けると…、海の底で…などなど。もしくは、レンブラントを思わせる光と陰のワンシーン…。

そして、次の作品が楽しみだなぁ…と思っていたら、この度、新作が出たそうです。
ピアノはっぴょうかい
ピアノはっぴょうかい』ブロンズ新社、2012年

何だか、宣伝みたいになっちゃいましたが、まぁ、そもそも「おすすめ」してるわけだし、いっか。
こちらもチェックしたいと思います。


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