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観劇日誌:演劇レーベルボータンツ『sloth』

20120922ボータンツ1

2012年9月22日(土)

本日は、またもやイベント2つのはしご、ということで、まずはこちらから。

演劇レーベルボータンツ sloth[怠惰]
作:はなださとし
於:池袋シアターグリーンBASE THEATER

<あらすじ>

を書くのは、まだ公演中なので控えますが、ストーリーと役者の演技に集中するため、台詞を聞いただけでは分かりにくい部分の基本設定を押さえておきましょう。

以下、毎度恒例の豪華パンフレット(冒頭写真)を参照しながら解説します。
(ただし、前回までの流れは可能なかぎり省きます)

新たなドラッグの流れ
もともと関東一帯の覚醒剤(シャブ)市場を抑えていたのは暴力団・青葉組。そこへ参入してきたのが、新興勢力・武藤組。彼らは<エンジェル・バイト>と呼ばれる合成ドラッグを低価格で供給し、若年層を中心として瞬く間に青葉組から市場を奪っていきます。

そして、この背後にいるのが、通称<エンジェル>こと元麻薬取締官・雨宮儀でした。「七つの大罪シリーズ」は、この雨宮を「見えざる」敵役とし、彼と<エンジェル・バイト>を追う麻薬取締官・梯鳥信司を主人公として進んできました。

ところが今回、青葉会の巻き返しが。彼らは通称<白雪姫>と呼ばれるドラッグ(コカイン)を<エンジェル・バイト>と同様の低価格で供給、若年ユーザーの取り込みに成功します。そして、それを察知した雨宮&武藤組が流通ルート壊滅へ動き出し、全面戦争に向かって一触即発の状態に…。

低価格コカイン流通の仕組み
では、<金持ちのドラッグ>とも揶揄されるコカインをなぜ低価格で供給できるのか。その供給元はコロンビア。<麻薬撲滅戦争>によって国内麻薬組織を掃討し、コカイン畑を焼き払った…はずのコロンビア政府が、実は外貨獲得のためコカインを輸出している可能性が浮上。

しかし、そのコカインをどうやって日本に輸入しているのか。コカインそのものは粉ですので、種々の方法で日本に輸入することは比較的容易、という設定です。となると、最大の謎は決済、つまり痕跡を残さずに巨額の代金を支払う方法。

そこで、今回のキーワードの一つ、<エメラルド>が登場。コロンビアは世界有数のエメラルド産出国。そこから、くずエメラルドを樹脂などで固めた二束三文の紛(まが)い物を高額で輸入していた<フラテナ貿易>、この会社が実は青葉会の輸入決済会社だったのでした。

つまり、コロンビアから日本(フラテナ貿易)へくずエメラルドを輸入、相場に合わない高額を日本からコロンビアへ支払い、その差額分がコカインの輸入代金になっていたということです。

このカラクリを突き止めた剣崎たち捜査一課と梯鳥たち麻取四課、しかし、先述のごとく雨宮たちも察知し、舞台はフラテナ貿易の本社・倉庫がある勝鬨(かちどき)橋へ。 

新キーパーソン2人の登場
では、なぜ青葉組はこのような密輸ルートを開拓できたのか。あるいは、むしろ、なぜこれまでコロンビア−日本間のコカインルートが開拓されなかったのかと問うべきか。その理由の一端を担うのが、コロンビア・エイトの残り2人。

というわけで、JDEAの復習です。2001年、凶悪化・広域化する違法薬物犯罪に対処すべく、法務省下にJDEA(日本麻薬取締局)設置構想が浮上、警視庁と(旧)厚生省から各4名、合計8名が「技術研修」の名目で米国DEAに派遣され、最後に「実戦訓練」のためコロンビアに入国したのでした。

しかし、彼らのうち、消息不明になっていた者が2名。それが今回のキーパーソン、富樫謙太郎と周防美香。どうやら、2人はコロンビアのゲリラ側に加担(潜入)していたらしいのですが…。

     *   *   *   *   *

ま、このあたりを押さえておけば、そんなに頭をフル回転させなくても(=フツーに台詞を聞いているだけでも)、「あれ、誰と誰がどっちで何やってるんだっけ?」などと混乱しなくてもすむと思います。

<感想など>

はっきり言って、今回はすっっっばらしく完成度が高いと思います。ストーリー構成・展開がよく練り込まれていますし、退屈したり思考停止してしまったりするシーンが皆無です。
(「※∀∬◯☆反応が見られて〜」なんて台詞を連発するシーンもありますが、「要するに、薬物反応が出たんだな」と思えば問題ありません)

また、あれだけ暗転が多いにもかかわらず、息つく暇を与えないスピード感を出すというのは、まさにマジック。

いやぁ、文句無しに堪能しました。


これで、七作分の六作が終わったことになりますが、一方では終息に向かっているようにも見え、他方では新展開が生まれており、いやはや、どうなるんでしょう。

<GOOD!な役者さん>

っていうか、ワタクシ一押しの酒田さん、今回も…

…奥めの立ち位置でした。

一回くらい舞台ツラまで出てきてくれたって、よさそうなものを。

今度から、オペラグラスでも、もっていこうかしらん。

ただし、奥でも今回はけっこうよかったです。

強くありたいと望みながらも、弱さを見せる女って、なかなかグッときますね。
どこか破滅的な女、自分のなかの何か大切なものが損なわれてしまった女、それを必死に抑え込み正気を保とうとしている女、安岡のそんな壊れかけた部分が垣間見えて、…その垣間見せているところが、とてもよかったです。

最終回、安岡のドラマに期待です。

壊れる、という意味では、周防美香を演じるたにざわすみえさんもgoodでした。
ともするとステレオタイプな演技になりがちな役どころ、ちゃんと「個性」を感じさせてくれました。

<幕が下りて>

舞台では、過去公演DVDその他の即売会が。
その中でも花田さん一押しの商品がこちら。
20120922ボータンツ2
花田智天狼新星ハヤカワSFシリーズ Jコレクション 本体1600円

そして何と ここで買うと、花田さんのサインがもらえます
20120922ボータンツ3
もらっちゃいました。

つまり、今まで買ってなかったってことなんですが
だって、『天狼新星』って文系頭にはけっこうハードル高いんですよぉ。


あ、それでリクエストがあるんですが、


花田さん、これ、挿し絵が欲しいです。
早速、読み始めたんですが、舞台を思い出しながら、どうにかイメージしています。
初版を完売した暁には、ぜひ挿し絵入りの新版を
もしくは、マンガの原作にするとか(あ、それいいかも)。


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コメント

有り難うございます!

詳しい解説のみならず、拙著の宣伝まで!
感謝の言葉もございません。
拙著に関しては、私も漫画、またはアニメで是非とも見てみたいと思っております。誰か企画してくれないかなぁ。。
ともあれ、残りのステージ頑張ります。
今後ともよろしくお願いいたします!
2012-09-24 15:11 | はなださとし #1SRdCjR. | URL編集 ]

ぎゃっ

はなださん、コメント、恐縮ですm(_ _)m
こんなに早く読まれてしまうなんて。
油断してました(何を?)。

『天狼新星』、アニメもいいですね。

ついでに言うと、「七つの大罪」シリーズ、映像化すればいいと思うんですよね。

昔、「ケイゾク」ってTVドラマがありましたよね。堤幸彦演出で、渡部篤郎と中谷美紀が出てたヤツ。
あれぐらいの枠とテイストでやったら、ちょうどよいのではないかと。

暗転のことをずっと考えていたのですが…。
シーンをどんどん展開していくために暗転していくわけですが、そのoffとonに変化をつけ、ハッとさせるとともに、暗転中のSEで次のシーンへと観客をスピーディに運ぶことによって、暗転を空白と感じさせない展開を可能としていたと思います。

でも、これってとっても映像向きな展開で、それを舞台でやってのけちゃった、というのがこのシリーズだと思うんですよねぇ。

深夜枠なんかでやったら、NIGHT HEAD的に人気が出たりして。

あながち、あり得なくもないような気がするんですが。

ま、ともかくも、シリーズ完結を楽しみにしております。
2012-09-24 23:28 | 本間宗南 #- | URL [ 編集 ]

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