2013年5月31日(金)
日曜日に発熱した息子が、今週はずっと軽い咳&微熱状態だったのですが、昨日になって全身に発疹が。
病院に連れて行ったところ、風邪のウイルスが原因で、接触ではなく咳など唾液で感染するとのこと。
そこへ、本日は娘の保育参観。
病院では「咳があまり出ず、微熱」なら連れて行っても大丈夫と言われたようなのですが、そんなもん、ウイルスを撒き散らすに決まっているので、私が子守りを引き受けることに。
幼稚園も学校も会社も稽古場も同じですが、ウイルスを撒き散らしそうな者は、行っちゃいかんのですよ。
というわけで、本日は会社を休んで、息子と留守番です。
* * * そういえば、私の部屋には、先日から息子の誕生日プレゼントが。
何やら、私に組み立てろとのこと。
娘のときは、注文したプレゼントが誕生日に間に合わず大泣きされたので、こっちは早めに買ったのでしょうか?
…そう、息子の誕生日が近づいてきました。
そして、息子が2歳を迎えるということは…、
あっくん こと
鈴木章夫君 が亡くなってから、2年が経とうとしているわけです。
やっぱり今年も、このようにして私は、あっくんを思い出すことになるのですね。
* * * * * そこで、今週のおすすめ絵本は、
◎237
『くまとやまねこ 』 湯本香樹実/ぶん 酒井駒子/え、2008年4月30日、河出書房新社、1300円
をご紹介します。
<あらすじ> ある朝、クマは泣いていました。
仲良しの小鳥が死んでしまったのです。
クマは森の木を切って小さな箱を作り、なかに花びらを敷き詰め、小鳥をそっと入れました。
クマは涙をこぼします。
もしも、昨日の朝に戻れるなら、僕は何もいらないよ。 クマはどこへ行くにも、小箱を持って歩きます。
小箱の中身を見ると、森のみんなは困った顔をして言いました。
辛いだろうけど、忘れなくちゃ。 クマは家に閉じこもり、ドアにカギをかけました。
窓を閉め切り、暗闇のなかで、うたた寝をしました。
* * * ある日、久しぶりに窓を開けると、素晴らしいお天気でした。
クマは外に出ると、森を抜けて、川べりの土手をのぼりました。
おや? そこには、見慣れない山猫が昼寝をしていました。
山猫は、リュックサックと変わった形の箱を持っています。
その箱のなかを見せてくれないか。 君がその小箱のなかを見せてくれたらね。 死んだ小鳥をじっと見つめた山猫は、自分の箱のなかからバイオリンを取り出し、1曲弾いてくれました。
曲を聞き終わると、クマと山猫は、森のなかの日当りのよい場所に、小鳥を埋めました。
さて、 山猫はバイオリンケースを担ぎ上げると、
君もおいでよ と、クマにタンバリンを渡しました。
クマは、山猫と一緒に、旅立ちました。
<感想など> 2008年に出版された作品ですが、3.11後、徐々に評判が広まったそうです。
よく、わかります。
先日、こんな記事を読みました。
東北の被災地で、たくさんの幽霊が出没しているとのこと。
幽霊は、この世に未練を残した者の霊が、彷徨い出るものであること。
しかし、「未練を残している」と感じているのは、生き残った者のほうであること。
だから、幽霊の出没をなくすには、残された人々の心の傷を癒さねばならないこと。
云々。
(国際日本文化研究センター所長 小松和彦氏「あすへの話題」『日本経済新聞』2013年5月28日夕刊1面) かの震災後、音楽であれ、美術であれ、小説であれ、映画であれ、そして演劇であれ、
たくさんの表現者たちが、
この災いと、どのように向き合うべきか
苦しむ人々のために、何ができるのか
人々が苦しみを乗り越えるために、何をなすべきか
あるいは、いかに寄り添うべきか
などと自らに問いかけ、表現者の仕事として、この問題に取り組んでいます。
もちろん、近しい人を喪った悲しみや苦しみは、災害に限らず、病気でも、事故でも、あるいは自殺でも、同じです。
劇団東京あたふたの次回(7月)公演も、そのような意味づけがあるらしく。
私も同じ人々と同じ時間を過ごした1人として、今回、脚本を提供している
木村史子 がどのような物語を提示するのか、注目&期待しています。
それから、私がいま書いている脚本も、そんな自問に対する、私なりの答え…でもあります、一応。
もっとも、私たちの場合、「未練を残している」と感じているのは、私たち自身なのですが。
* * * * * さてさて、あと30分ほどで嫁さんが娘を連れて帰ってきます。
息子は、先ほど私のコーヒーを絨毯にこぼしてくれやがった以外は、まぁ、おとなしく
体温も平熱を維持、咳も出ず。
な〜んだ、心配しすぎたか。
せっかく休暇をとったことですし、どこか喫茶店にでも行って、脚本の続きを書きましょうかね。
あ、冒頭の写真ですが、本書は正月明けに買ったので、今でも「今だけオリジナルポストカード」がついているかどうかはわかりません。
悪しからず
m(_ _)m
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