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おすすめ絵本96:ムーン・ジャンパー

ムーン・ジャンパー_convert_20160705221333

2016年7月6日(水)

昨日のブログで紹介しました『魔法の夜』ですが、読みながら、なぜだか、こちらを思い浮かべてたんですよね。

◯693『ムーン・ジャンパー』ジャニス・メイ・ユードリー/文 モーリス・センダック/絵 谷川俊太郎/訳、2014年11月、偕成社、1400円(The Moon Jumpers, by Janice May Udry, pictures by Maurice Sendak, HarperCollins Children's Books, 1959)

大好きな作品なので、「おすすめ絵本」コーナーでとっくに紹介したつもりだったんですが、見当たりませんね〜。
センダック作品ということで、重複を避けたのかもしれません(覚えてませんf^_^;))。

ま、そんなわけでして、「月夜」つながりってことにでもしましょっか、ご紹介させていただきます。

<あらすじ>

ある月夜、

かあさんと とうさんは、窓辺でお話中。

こどもたちは、にわに でて、はだしで おどりだす。

草を ふみしめる

木に のぼる

窓の下から 「おばけだぞ!」

芝生で でんぐりがえし

みんな ジャンプする

たかく もっと たかく

ぼくたちは ムーン・ジャンパーだ!

でも だれも おつきさまに さわれない

「時間よ」

と、かあさんの呼ぶ声。

「おやすみなさい おつきさま」

おつきさまは そらの うみを わたり

こどもたちは あしたの おひさまの ゆめをみる

<感想など>

何気ないシーンを描いているんですが、

J. M. ユードリーの文は、むしろ散文詩と言うべきリズミカルで踊るような調べ。
(翻訳は、名手・谷川俊太郎氏)

それに惹かれたように、センダックの絵も(いつもと少しタッチが違って)優しく幻想的。

それにしても、「ムーン・ジャンパー」とは、なんというネーミングの上手さ。

絵もぴったりで、じっと眺めていると、

子どもというのは、

Natural Born Moon Jumpers

なんだなって、思っちゃいます。

そんなこんなが相俟って、

描かれる情景の1枚1枚が、

まるで月がこの庭に魔法の粉を振りかけたような…

…あ、そっか、

だから『魔法の夜』から連想したんですね、私(笑)。

それだけ。

おやすみなさいm(_ _)m
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おすすめ絵本95:ちいさな おおきな き

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2016年6月1日(水)

こんばんはm(_ _)m
あれやこれやと暗雲たれこめてる本間宗南です。
いやいやぁ、2016年も折り返しちゃいそうな勢いですよ。

そんななか、私の2016年上半期ベストかな、という作品をご紹介。

◎943『ちいさな おおきな き』夢枕獏/作 山村浩二/絵、2015年7月27日、小学館、1400円

<あらすじ>

小さな、小さな、小さな、芽をめっけ。

ありより小さな芽だけれど、
さあ、どうだ、
どうだ、どうだ、
さあ、どうだ

ううんと伸ばせば一千年。
ももんと踏ん張って一万年。

なった、なったぞ、大きな木。
山より大きく、雲より高く。

木の上に動物が棲み、
ゾウだって、トラだって、リュウだって、



やがて人間が住み始め、
田畑ができ、
町ができ、
汽車が走り、
工場が建ち…

あれれ、なんだか、どこか、おかしいぞ。

枝がどんどん切られるぞ、
煙突は煙を吐き出すぞ、

とうとう戦争が始まって、

葉は枯れ、
枝は焼け、

みんなが逃げ出した大きな木は…

<感想など>

どうなったでしょうか

さてさて。

夢枕獏氏の絵本というと、お馴染み陰陽師などもあるんですが、そちらは、ちょっと、個人的には、 という感じ。
が、こちらは、端的で壮大なストーリーに、リズミカルな言葉がちりばめられ、こりゃすごい。
上記の<あらすじ>でちょこっと真似してみましたけど、(もちろん)もっとイイ感じです。

そして、絵は山村浩二氏。
絵本ももちろんありますが、やっぱりアニメーターとしての仕事がよく知られてるんじゃないでしょうか。
(国際的ですからね)
その山村氏が、実に imaginativeなイラストを提供しています。
刺激的ですね。

このコラボはすごい。
感嘆、の一言です。

       *   *   *

ちなみに、本書を読んでいて、何となく頭に浮かんでいたのが、こちら。

マーティンドレスラー_convert_20160601225528

『マーティン・ドレスラーの夢』スティーブン・ミルハウザー/著 柴田元幸/訳、2002年、白水社

ま、こっちのほうがファンタジックであり、アメリカンであり、『ちいさな〜』ほどには愚かしくないんですが…、

街が出来上がっていって、でも、

止められないっ

って感じがあって、やがて…

という雰囲気が、どことなく通じるものがあるような。

こちらも大好きな作品です。
興味のある方は、ぜひお読みください。

ではでは、こんなところでm(_ _)m

おすすめ絵本94:ぼくらのひみつけんきゅうじょ

森洋子ひみつけんきゅうじょ_convert_20160522115107

2016年5月23日(月)

お久しぶりの、このコーナーです。

   *   *   *   *   *

◯931『ぼくらのひみつけんきゅうじょ』森洋子/作・絵、2013年12月24日、PHP研究所、1300円

赤と黒の幻燈師…とでも呼びましょうか、森洋子氏の作品。

昭和を思い起こさせる、どこか懐かしい家並み。
その狭い路地で、秘密研究所のM研究員とN研究員が棒を発見。
ただちに研究を始めた2名、おっとっと、サーカスの綱渡り

そこへ縄跳びしながらやってきた、たくちゃんもまた、秘密研究所の研究員である。
縄跳びの片方を電信柱に括りつけると…、きゃぁ、毒蛇も何のその、ジャングル探検隊は進むのだ

のんちゃん、まーちゃんに猫のLと、研究員が揃ったところで、更なる研究のために原っぱへ出発。
と、みんなの乗った船は、大海原を突き進み、巨大タコと遭遇して…

       *   *   *

…なんて具合に、子どもたちのイマジネーションはどこまでも縦横無尽で、パワフルで、スリリング。

身の回りのガラクタからドキドキでワクワクな世界を創り出し、めくるめくスペクタクルロマンな大冒険譚へと飛び込んできます。

そうして、真っ赤な夕日が家並みに沈む頃、

研究員たちは明日の再会を誓って家路を急ぎ、

物語はこう締めくくられるのです。


…また、明日も研究なのである。

       *   *   *

あ、なにゆえ「赤と黒の幻燈師」なのか、書き忘れちゃいました(^_^;)

ま、表紙を見たら何となくは分かるんじゃないかと思いますが、興味を持たれた方は、実際に手に取ってページをめくってみてくださいな。

簡単ですが、今日はここまでm(_ _)m

おすすめ絵本93:ろくべえ まってろよ

ろくべえ_convert_20160424171107

2016年4月25日(月)

いやぁ、おすすめ絵本も93冊目を迎え、読書リストの絵本も920冊を超えました。
そろそろ、どんなストーリーにするか、腹を決めないといけませんねぇ。

今回は、「私も、こんな温かい物語を作ってみたいなぁ」と思える作品をご紹介。

◎919『ろくべえまってろよ』灰谷健次郎/作 長新太/絵、1975年8月1日、文研出版、1300円

<あらすじ>

大変です。ろくべえが穴に落ちてしまいました。
見つけたのは、1年生のえいじくんたちです。

穴の奥は真っ暗ですが、「わんわん」と鳴き声が聞こえます。
懐中電灯で照らすと、深い穴の底で、ろくべえがぐったりしています。

どうしよう…

上級生のお兄ちゃんお姉ちゃんは、まだ学校です。
お父さんは会社です。

えいじくんたちは、お母さんを呼んできました。
でも、お母さんたちは、わいわいがやがや騒ぐばかりで何もしません。
「これは、男でないと」と言って、わいわいがやがやと帰っていきました。

そこで、
えいじくんたちは、知らないおじさんを連れてきました。
おじさんは、穴を覗き込むと、「これが人間やったら、えらいこっちゃ」と言っただけで、去って行きました。

どうしよう…

えいじくんたちは、頭が痛くなるくらい考えました。

「そうや、クッキーを連れてこよう
クッキーは、お菓子じゃなくって、ろくべえのガールフレンドです。

えいじくんたちは、カゴにクッキーを乗せると、紐を結んで穴の中にそろりそろりと降ろしました。
クッキーが大好きなろくべえは、大喜びでカゴに飛び乗るでしょう。
そこを持ち上げれば…。

が、

穴の底に着くや否や、クッキーがろくべえ目がけてカゴから飛び降りてしまいました
2匹は穴の底でじゃれあっています。

なんということっ

嗚呼、危うし、ろくべえとクッキー
えいじくんたちは、2匹を助け出すことができるでしょうかっ

<感想など>

子どもたちの優しさと粘り強さが、大人たちの無関心・無責任さと対比されるかたちで強調されています。
長新太氏の描く絵は暗い色調なのですが、そんなストーリー展開と相俟って、どこかユーモラス。

そして、上記のクライマックスから、ここに書かなかったエンディングにかけては、思わず吹き出しつつも、一瞬で状況を反転させる灰谷氏の手際に感心してしまいます。
また、それを表現するように、長氏の描く絵も一気に明るくなります。

見事なコラボレーション。

シニカルさや滑稽さをまぶしつつ、読後には子どもたちの力強い優しさが残ります。

こういうのを、名作と呼ぶのだな、と思いました。

ちなみに、灰谷氏は、これが絵本での処女作だそうです。


おすすめ絵本92:あざみ姫

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2016年3月21日(月)

前回、チラッと書きましたが、このコーナーを始めてから読破した絵本数が900冊を超えたんですよ。

で、振り返ってみると、そもそもこのコーナーは「絵本を1000冊読んで、自分でも1冊くらい作ってみよ〜[emoji:e-2]」という(か、1000冊も読めば、1作くらい書(描)けるんじゃな〜い的な、安直な発想の)企画だったわけです。

でもって、このところ1か月あたり15〜20冊ペースで読んでいるので…、

あと半年ほどで1000冊に到達しちゃいますよ〜(T0T)/

というわけで、向こう半年くらいの間に、1作、書(描)きます 

…と宣言して、自分にプレッシャーかけてみます(笑)。

そう言いつつ、あちらで1本、こちらで1本、脚本を書く約束をしていたような…

ま、たくさん目標を掲げておけば、どれかは実現できるんじゃないかとf^_^;)
(いつも、こればっか)

   *   *   *   *   *

では、今回のお勧め作品を紹介します。

◯901『あざみ姫』ヴィヴィアン・フレンチ/文 エリザベス・ハーバー/絵 中川千尋/訳、2000年2月29日、徳間書店、1600円(The Thistle Princess, text by Vivian French, illustrations by Elizabeth Harbour, Walker Books 1998)

<あらすじ>

ちょっと長くてすみませんm(_ _)m

       *   *   *

むかしむかし、ある国に王様とお妃様がいました。

「お妃様は、なぜ泣いていらっしゃるのかしら」お城の庭園のバラが囁きました。
「王様は、なにゆえ、ため息をつかれるのだろう」ヤナギも首を振りました。
「なぜでしょうねえ」ユリも、ケシも、ヒナギクも呟きました。

「おばかさんばっかり。何にもわかっちゃいない。」
ヤナギの足元でひっそり咲いていたアザミが、ふんと笑いました。
「お2人は、赤ちゃんが欲しいのよ。かわいい子どもが欲しいの。」

でも、みんなは聞こえないふりをしました。
相手は、雑草のアザミですから。

       *   *   *

「何もできんのう。何も…」

ある星の夜、ヤナギたちの嘆きとため息を聞いて、アザミはもう、我慢できなくなりました。
「やなぎのおじいさん、とびきり上等のゆりかごを編んで
雑草ごときに指図され、ヤナギは怒りに震えましたが、王様とお妃様のためならば仕方ありません。

ヤナギはゆりかごを編みました。
バラたちは、その上に花びらをまきました。

すると、アザミは痛みをこらえて根っごを地面から引き抜き、ゆりかごに身を横たえました。
「やるべきことは、やらなくちゃね」
そう言って、アザミはくったり枯れていきました。

       *   *   *

あくる朝、ゆりかごのなかには、女の子の赤ちゃんが泣いていました。
王様とお妃様は大喜び。
「せっかく願いが叶ったのですから、この子を大切に育てましょう。決して危ない目に遭わせないように」
王様は、庭の周りに柵をめぐらせました。
お姫様は悲しそうに泣きましたが、2人は気づきません。

でも、子どもたちは柵をすり抜け、お姫様のために歌ったり踊ったり。
お姫様は手を叩いて喜びました。

       *   *   *

お姫様は美しい少女に育ちました。
「この子は私たちの喜び。悪者が近づかないようにしなければ」
王様は、柵を取り壊し、高い塀と鉄の門をこしらえました。
「だめよ、だめよ」
お姫様は叫びましたが、王様は耳を貸しません。

でも、子どもたちは塀を乗り越え、お姫様と追いかけっこやかくれんぼ。
お姫様は、朝から晩まで遊びました。

       *   *   *

お姫様は美しい娘になりました。
「大切な娘が風邪でもうつされては困ります。すべての災いを遠ざけましょう」
王様は、いっそう高い塀を築かせ、その上には鉄の矢を並べました。

子どもたちは塀をよじ登ろうとしましたが、いくらなんでも高すぎました。
お姫様は銀の涙を流しました。

       *   *   *

「許せん、この美しい庭に雑草とは
ある日、アザミを見つけた王様は、怒って庭師に引き抜かせました。
しかし、アザミは次々に生えてきて、庭を埋め尽くしていきます。

子どもたちが、門の外から叫びました。
「中に入れてよ アザミを抜いてあげるから」
王様が門を開けると、子どもたちは踊りながら入ってきて、庭中をかけまわりました。

お城の庭に、子どもたちの笑い声が溢れました。

ケシの花壇でアザミを抜こうとしていた男の子が、つと転びました。
お妃様が抱き起こしてあげると、男の子は「ありがとう」と言ってお妃様にキスをしました。

お妃様は涙を流しました。
「こんな子どもたちを追い払っていたなんて」
王様も首を振りました。
「この子たちも姫と同じ。みな王国の子どもなのだ」

子どもたちは、王様とお妃様を囲んで、くるくる回りました。

       *   *   *

その姿を見届けて、お姫様は呟きました。

「ああ、やっと…」

そして…

<感想など>

あらすじが長くなったので、感想は短めに。

お姫様、子どもたち、王様とお妃様…誰の目線で読むかによって、意味合いも変わってきますが、親の立場から読むと身につまされます。

大切なものを、大切に思うあまり、大切なことを見失ってしまう、というお話。

ちなみに、作者のヴィヴィアン・フレンチには、同様のテーマをよりストレートに、爽やかに、瑞々しく描いたこちらの作品もあります。

◯754『世界でいちばんすばらしいもの』ヴィヴィアン・フレンチ/文 アンジェラ・バレット/絵、石井睦美/訳、2015年5月20日、BL出版、1600円(The Most Wonderful Thing in the World, text by Vivian French, illustrations by Angela Barrett, Walker Books, 2015)

あわせて読んでみてください。

おしまいm(_ _)m


今日はこれから、ある友人のお墓参りに行ってきます…。

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